2024年12月27日
ホームページ等にて、8月7日にデザイン決定をお知らせした際は、実際にラッピングを行うイメージデータを掲載いたしました。
元々ご応募いただいた原稿は「2.デザイン選考」のページでもご紹介したとおり、手書きで製作いただいたものでした。
これをデザイン業者さんにおいてデータへ起こしていきます。
イメージデータを起こすまでの一連の流れは、大まかに以下のとおりです。
➀まず、各パーツ(飛行機・穴守稲荷・黒湯・飛行場など)のイラストを起こします。
②けいまるくんのイラストに合うように、パーツのラインと色味を調整いたします。
③パーツが出来上がったら、原稿の配置に合わせて、イラストパーツを配置していきます。
④バスのタイヤや窓にかかる部分など、車体に合わせてイラストの見え方を調整いたします。
⑤パーツの配置が決まったら、けいまるくんのブランドイメージに合っているかどうか等、全体バランスを最終調整いたします。
お風呂のデザインは原案と異なり岩風呂にしております。
檜風呂と比べ、岩風呂のほうが単調にならず、奥行きが出るため変更いたしました。
また、今回のデザインは左側面(黒湯温泉のデザイン)~後面(空のデザイン)は連続していないため、
車体の継ぎ目部分でデザインが切れるよう調整いたしました。
こうして、最初の原稿である初校(しょこう)が出来上がりました。
デザイン業者さんから初校データが届いたら、先方の営業担当さんと一緒に元原稿や実際の車両写真と見比べ、
必要に応じ再度修正を依頼いたします。
これを校正(こうせい)と言います。
1回目の校正(初校戻し)では、次の点を変更依頼いたしました。
・神社のモデルが穴守稲荷なので、ドア部分の鳥居を千本鳥居に。
・空色を濃淡2色のストライプ→1色ベタへ。
・けいまるくんの口元・仕草を、募集要項にあるパターンへ変更。
・飛行機イラストのカラーリングを、空色へ溶け込み過ぎない配色に。
そして、初校戻しが反映されたデータ(2校)がこちらです。
デザイン決定(校了)へ向けて再度チェックをおこないます。
応募者・桒原さんにもデータを見ていただきました。
初校時点では、左側面(黒湯温泉のデザイン)と後面(空のデザイン)の境目位置を、
車体の継ぎ目部分(側面窓枠の右端から垂直に伸ばしたライン)としていましたが、
温泉の絵が突然切れてしまうような印象を受けたことと、桒原さんが「原画を描いた際も車体の角まで温泉の絵柄に」と
考えていたとのことで、境界がなるべく車体の角にくるよう、もう一度調整をお願いいたしました。
デザイン上は、左右・後ろからまっすぐ見た状態を表現していますが、実際の車体は丸みを帯びています。
角の部分が、実車でどのように仕上がるか楽しみです。
そしてこちらが修正されたデータ(3校)です。
初校戻し時点も含め、すべての変更点が反映されているかどうかを確認します。
この3校目で校了(こうりょう)とし、8月7日に皆さまへ完成デザインを発表いたしました。
デザインが確定したので、屋外広告物を自治体宛てに提出いたします。
色数や彩度など街並みとの調和を損なわないか等、屋外広告物としての基準を満たしているかの審査を経て、許可がおります。
手続きと並行して、実際に車体へ貼り付けするラッピングシート材へ試し印刷をしていただき、
素材での発色や、光沢加減との干渉などを確認いたします。
これを色校(いろこう)と言います。
出力に問題が無く、屋外広告物の許可がおりたら、いよいよ実寸でのシート出力工程へ進みます。