先輩女性運転士の声

毎日、6〜7ヶ国語で、「ありがとう」と言われます

大型二種免許は持ってました。でも、運転士をやる自信はありませんでした。

教習所で事務として働いていました。車好きの仲間が多く、話をしているうちに「いろんな車に乗ってみたい」という気持ちがムクムクと芽生え、大型免許を取得。バス運転士は憧れでした。でも、駅前や人の多い場所はやっぱり怖いし、女性の運転士もあまり見ない。「自分が働ける世界ではないのかも」と思っていました。親も反対していましたし。

でも、ここなら私にもできるかもしれない。

京浜急行バスの募集を知って、すぐに自分でいろいろ調べました。空港の中だけなら運転もむずかしくなさそう。親も納得してくれる。何より、いろんな国のいろんな人とふれあうことができる。何を隠そう、私、接客も大好き。教習所で働く前は、某テーマパークのキャストをやっていたくらい。だから運転も接客も楽しめるこの仕事は、私にとって天職かも。迷わず応募しました。そして今、その判断は正しかったと思っています。

迷える外国人観光客に、ご案内。

羽田空港のターミナル間無料連絡バスは、国内線のみをまわるルートと、国際線もまわる2パターンあります。これを間違える方がすごく多いんですね。特に、外国人の方。よく行き先を聞かれます。私、英語は基本ダメなんですが、聞かれる内容はたいてい同じ。だから何とかやっていけます。行き先を教えてあげると、「ありがとう」と言われます。1日30〜40回くらい。「メルシー」とか「シェイシェイ」とか、いろんな国の言葉を聞けるのも楽しいですね。

いつかは、路線バスに!

今はまだ自信が持てませんが、ゆくゆくは羽田空港を飛び出して、街中を走る路線バスにもチャレンジしてみたいです。京急バスは海沿いのエリアも多いですから、景色のいいところを走ってみたいですね。最近、自分が客としてバスに乗ると、運転が気になっちゃうんです。ギアやブレーキのタイミングとか。やっぱりうまい人には憧れますね。私も早く、駅前のような人も交通量も多い場所を涼しい顔で走る、かっこいい運転士になりたいです。

はじめは、カーブがこわかった。でも、1日で慣れました。

建築学科を出て、バス運転士になりました。

私には、デザインセンスがない。そう気づいて、建築業界をあきらめました。やりたいことが見つかったらまた再開しようと思って、しばらくは就職活動をお休み。そして大学の卒業を間近に控えた2月のある日。たまたま、電車の広告で京浜急行バスの募集を見かけました。「これだ!」と思いました。実は地元のテニススクールの知り合いに、バス運転士をやっている女性がいて、少し興味はあったんですね。運転も好きですし。運命を感じたんだと思います。

むずかしいけど、むずかしすぎることはないです。

大型二種免許を持っていませんでしたから、養成制度を利用させてもらいました。はじめて教習所でバスを運転したときは、こわいと思いましたね。特にカーブ。ふつうの車とハンドルを切るタイミングがちがうから、すぐに中央線をはみ出しちゃう。でも、1日でだいぶ慣れました。簡単とは言いませんけど、「バスなんて無理」ってあきらめるほどではないです。ちょっとでも興味があるなら、迷わずチャレンジするべきだと思います。

働くほど、自分がうまくなったとわかる。

実際にコースを走るようになって感じるのは、空港ならではの気配りが大切だということ。特に海外旅行のお客様は、キャリーケースを持って乗車されることが多いです。アクセルやブレーキ、ハンドル操作が雑になると、キャリーケースが転がってしまい、人に当たってしまう可能性も。車内が揺れない、やさしい運転を心がける必要があります。少しずつ自分の技量が向上していくのを実感できるのが、この仕事の楽しさですね。

「女性なのにすごい」ってよく褒められます。

まだまだ珍しいからでしょうね。「あ、運転士が女性だ!」という声が、1日3〜4回聞こえてきます。「すごいね」って言われることもあります。ちょっと鼻が高くなります。これは、羽田空港のターミナル間無料連絡バスならではかもしれません。地域に根ざした路線バスだと、常連さんが中心。私にも見慣れてしまうでしょうから。褒められたい方には、ぴったりの職場かもしれません(笑)

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